* 竜の眠る国 *



――エルクside





『ユウナ……』



 ゆっくり近付くと、すでに彼女は寝息をたてていた。

 そんな彼女を見てホッとしていると、鳥の鳴き声と共に、ガサガサと音を立てながら鹿とウサギが近付いてきた。



『やあ、君達もユウナに会いに来たのか』


 エルクの言葉に応えるように、鳥の鳴き声が響く。



『……そうか。

 ああ、彼女はもう大丈夫だよ。
 時期に良くなる』



 青銀の鳥が応えるように、ユウナの体の上で飛び跳ねる。

 それにつられるように、鹿とウサギもユウナの顔を覗き込んだ。―――が、鹿が何かに警戒するように瞬時に顔を上げた。


 エルクもつられて辺りを警戒したが、すぐに解く。



『……お前か』


「こんな場所で何を…」



 人間の男が呆れたようにエルクを見る。そして、つられるように足下に横たわるユウナを見て絶句した。