『―――ユウナ!!』
エルクの悲鳴と共に駆ける蹄の音。
全てが重なりやっと、自分の状況に気付いた。
「……っ」
『ユウナ…!』
泣きそうなエルクの叫びに、体中の痛みに堪えながら、目を開ける。
瞳に映る彼は涙を浮かべ、必死に私に呼びかけていた。
「大丈夫……だから……泣かな…で…」
触れようとゆっくり手を伸ばすと、力を入れたせいか、さすような左の腹部の痛みに目を見開き、咄嗟に体を縮ませた。
何…っ この痛み……
『ユウナ…ッ ユウナ!』
エルクはその長い顔を私の顔にこすりつけ、ひたすら私の名前を呼ぶ。
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