「シオン様の隣にいるのはわたくしでなければ…… あの方に寄り添うのは、わたくしだけでいい」 私に、というより、自分に言い聞かせるように呟き微笑む姿は、狂気に身を落としたソレでしかなくて。 冷たい汗が噴き出た。 「そなたなど、消えてしまえばいい」 言った瞬間、彼女が動いた。 咄嗟に後ろに下がるも、恐怖のあまり足がもつれて床に尻をつく。 彼女はそのまま私に向かってナイフを振り上げ、もうダメだ、と私は目を瞑った―――… .