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―――思ったよりも長く感じる道。
耳からの情報は、天井から床へと滴り落ちる水音。それと、私と彼女の足音だけ。
だいぶ歩いた気がするけど、それでも先は見えず、暗闇が広がっている。
先の見えない道を警戒して歩いていると、黙って後ろをついてきていた巫女姫の足が止まった。
私がゆっくり振り返ると、
「そなたは……
この世界に来てはならなかったのです」
姫の言葉に、私は息を飲んだ。
「そなたなど―――…」
呟き私を見る目と同じくらい、声がとても冷たい。
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