叫ぶ私の声に、外の騒音がシン…と静まった。 ―――違う。 私の耳に、キ――ン…と高い音が響き周りの音が入らない。 そして、薄暗かった視界は紫の光に包まれた。 ………ネックレス? 紫水晶が、光ってる…? 仄かに温かいそれに触れようと、扉から手を離した瞬間―― ゴゴゴゴ…… 大きな音を立て、扉はゆっくり開いた。 目の前には、黒曜石のような、美しい瞳が私を見ていた。 .