鋭いその瞳に、私は慌ててその体に触れる。



「竜さん、私は大丈夫だから…っ」


 すがりつくように彼の体に触れると、彼は顔を私の頭上に下げ目を細めた。



“すまなかった。すぐ会いに来れず……

 一人で辛い思いをしたのではないか…?”



 竜さんの優しい言葉に、目頭が熱くなる。




「本当に大丈夫だから。
 それより……ごめんなさい。
 私、アナタと逢ったことを忘れていたの。

 あれは……夢じゃなかったのね…?」



 見上げた、彼の顔。


 私の質問に答えるように、その瞳は微笑んだ。