* 竜の眠る国 *





 しばらくして、扉は盛大な音を響かせ開いた。



 中は真っ暗で何も見えない。




「入れ」


 言われて、ブンブンと顔を横に振る。



 無理です……!

 どう見ても何か出てくるでしょ、これは……!


 せめて松明か何か…


 つけて…!―――という私の心の声は、中に入ったことによって別の悲鳴に変わった。




「――ちょっと!危ないじゃないっ」


 無理やり押し込まれ、危うく床にスライディングするところだった私。

 一瞬で冷や汗が出る。


 そんな私を気にもせず、兵士は私の腕をつかみ歩く。




「ねえ、どこに連れて行くの…?」


 不安で声が震える。


 そんな私を無視し、彼は歩き続けた。