* 竜の眠る国 *





「……金と紫の娘。
 そなたには聞きたいことがある」



 私のことを知ってる……?



「あなたは…?」


「そなたの質問に答える気はない。

 さあ、行け!」


 腕を引かれ突き飛ばされるように前に押された。

 聞きたいことも聞けないまま、白い大きな扉の前に連れて行かれる。




「ここで待て」

 言いながら、私の手をロープで巻き始めた。



「……あなた、私を知ってるの?」


 兵士に聞くけど、彼は黙り答えない。



 暗くて分からなかったけど、兵士は鼻の付け根に大きな切り傷をつけた、浅黒い、いかにも強そうな男だった。