―――そう。私は、知っている。 周りの人達は私に気づかない。 お城の回廊を抜け、光溢れる外に出れば、風が優しく吹いて―――目の前には、銀の竜が降り立つ。 美しい、竜。 深海の瞳。透き通る翼は、綺麗な空色で。 その大きな躯は、光り輝くシルバー。 ゆっくり、飛ぶようにトン…と落ちた私は、自分が裸足だったと気付いた。 足下にはふかふかの緑の絨毯。 城の中、通り過ぎた私に誰も気づかなかった。 ―――でも。 目の前の竜は、私を見た。 .