寂しくて、辛くて、


 涙が止まらない……





「ヒック……ッ…」




 見渡す限りの緑。


 木漏れ日が、綺麗な光の線になって、行き先を照らしてくれる………。






『ユウナ……大丈夫…?』


「……大丈夫よ。ありがとう」




 ―――頭に響く声。


 白い馬に角が生えた年若いユニコーンが、時折心配そうに私を見る。

 そんな彼、エルクに跨り、森を駆け抜けていく。





 城を出た時は真夜中で、今は日は登りきり、きっとお昼は過ぎてる時間。






 ………彼はもう、気付いたかな。



 私が居ないことに。