帰りたい。




 みんなに逢いたい。





 でも……



 シオンから離れるのは、寂しい―――






 私の心の揺れが、瞳を揺らせる。



 ずっと私の瞳を見ていた彼が、ゆっくり近付いてきた。





 何が起こるのか、私には分かる。


 私も、ゆっくり瞳を閉じた。











 彼の唇の温かさも。



 腕の温もりも、全部、持って行く。






 私は、この世界で見つけたの。




 竜を………



 私だけの、シルバードラゴンを―――…