この世界に、私は一人で生きて行かなくてはいけないの……? 「カイン…」 ―――助けて欲しい。 そばにいて欲しい。 いつものように、意地悪く笑ったあなたの顔で、安心したい。 私の頭を撫でる彼の手が止まり、私はゆっくり顔を上げた。 青い瞳が私を映し出し、瞬間―――胸は早鐘を打つ。 「必ず元の世界に帰してやるから…… 泣くな」 優しく目元を撫でるシオンの指に、気持ちは落ち着いてくる。 .