「……どうかしたのか?」 ユリアンが私の前から一歩下がり、シオンは私の前に立つと、頬に触れた。 私は顔を背け、何とか彼と目を合わせないようにするけど――― 頬に触れた手でそのまま顎を掴まれ、私の顔を無理やり彼へと向けた。 「何があった」 私に真っ直ぐな瞳を向ける彼に、視界はさらに歪む。 「……何があった」 声も出さず、ただ黙って涙を流す私に彼は諦めたのか、後方に下がったユリアンに目を向けた。 ユリアンも知るわけない。 でも、戸惑いながらも口を開く。 .