「君は……本当にバカだな」 言った瞬間、彼の顔が近づき…――― 気付いたら、一瞬、唇に何かが触れていた。 「とにかく今日は大人しくベッドにいろ。 偵察が終わったらまた戻る」 シオンが立ち去りカーテンが揺れる。 私は何も返事できず、ただ彼のシルエットを目で追っていた。 ―――い、今のって……キス…? .