* 竜の眠る国 *








 見つめれば見つめるほど、濃くなる青。



 海の底で漂っているような、そんな錯覚を覚えた。








「王子」



 ユリアンの静かな声に、私は一瞬で我に返った。




 ―――私……いま、自分からキスを………



 震える指先を唇にあてると、途端に恥ずかしくなる。






「会議のお時間です。参りましょう」


 言うと、カーテンを揺らしユリアンが消えた。



「……行ってくる」



 一瞬の間があり、私が彼に目を向けると、彼と目があった。


 でも、それはほんの一瞬の出来事で、彼はその場を後にした。