* 竜の眠る国 *






 瞬間―――



「ユリアン様!何をなさっているのです?」



 先ほどの女性が勢い良くカーテンの中に入ってきた。





「カーテンの中まで入られて何をなさっているのですか!」



 マーサが腰に手を当てツカツカと詰め寄る。

 慌ててユリアンを見るが、彼は眉を下げ苦笑いしていた。



「僕は何もしていませんよ」

「じゃあ何故この子は泣いているのです?」



 彼が両手を挙げ無実を訴えるが、マーサは私を見てさらに彼を問い詰める。



「違うの…!彼は私を慰めてくれて…」



 慌てて私が止めるけど、マーサは私を一瞥してすぐ目をユリアンに向けた。