………これは夢ね。




 真っ白な世界で。

 ふわり、ふわり、飛ぶように優しく落ちていく――――








 真下に小さく光が見えた。


 目を凝らしてみると……それはどんどん大きくなって―――深い森の中、真っ白なお城が現れた。





 美しい音色が聞こえる中、私は飛ぶように、落ちていく。


 私の目の前の世界は、中世のヨーロッパを思わせる建物、人々の姿。

 ……なのに。どれをとっても不思議で。




 でも、私はその世界を知っている。