『キミと一緒に』




「オレは三浦ヨシキ!ヨシキでいいよ、よろしくね!翔ちゃんとは同じクラスのマブダチー」

金髪の彼は三浦ヨシキ先輩

決して怖くないが、翔先輩に比べて明るくテンションが高い方だと思う


「マブダチ?普通だろ」

「ええ!翔ちゃんひどい・・・・・・」

「・・・ふふっ」

2人がとても仲が良いことは、一目でわかる

素敵な先輩に出会った───そう心で感じた


「ところでさ、なんで桜ちゃん、って呼ばれてたの?」

「私も聞きたいです、それ」


「・・・ああ・・・ここに、ね。桜」と先輩は私の頭を指さした

「っ───!」

先輩の人差し指が軽く髪の毛に触れる

と、同時に、あの庭でのことを思い出した



『・・・・・・桜だ』

『ほら、桜の花。ついてたよ』

『またね、桜ちゃん』


あぁ、だから『桜ちゃん』なんだ

確かにあの時はまだ、名前すら知らなかった


「・・・わかりやすいでしょ?」

「え!?なにが?オレ全然わかんないんだけど!説明してよ!」

頭を抱えて考えてるヨシキ先輩をよそに、翔先輩は「ね?」と笑った