部屋の前に立ち、チャイムを押す。

部屋で会うとはいえ、今日も私は畠山君の命令通りにミニスカートだ。

露出した太股に木枯らしが吹きつけ、鳥肌が立つ。

…なかなか畠山君は出てきてくれない。

もう一度、チャイムを鳴らす。

返答はない。

「…っ…」

寒さと、もう一つ別の意味で、私は身を縮こまらせる。

彼の住むマンションの通路。

同じマンションの住人らしき男性が、私の背後を通過する。

『こんな寒いのにミニスカートかよ、生足出しちゃってまぁ…』

そう言いたげな、下心見え見えの視線を投げかけられる…。