薔薇を一本浮かべた風呂に入って、ベッドに2人で横たわる。


月明かりが入る俺の部屋に付いていたキャンドルの火を静かに消した。
暗闇でも日菜子の顔が赤いことくらい分かる。



「日菜子…」

日菜子の柔らかい唇にキスをして、スレンダーなのに大きい胸にはじめて触れた時、体中に電気が走ったーー


甘い声で俺を誘惑する日菜子が悪い。



「あっ…サトル!ちょっと…ひゃっ」

少し乱暴だったかもしれない。
けど、俺の暴走は止まらなかった。



「待って、サトル…」

「何?」

「もっと、優しくしてよ…初めてなんだから」


ふぅ。と、一息ついて、日菜子のおでこにキスを落とす。
そして、気を紛らわせる為に日菜子の耳元でそっと囁いた。



「じゃあ、どんなのが良いの?
日菜子の妄想聞かせてよ」


卑猥な言葉を言わせようと意地悪を行った後、俺は日菜子の耳を噛んだ。


「ひゃっ…!
…サトル、が…あたしのこと沢山好きって言って…あっ。
それで、優しく、あたしを……あぁ」


日菜子はもう話さなかった。
快楽に溺れる日菜子の顔は、今まで見てきた中で、一番可愛かった。