喧嘩のホントの理由


「あ、あの…ハンカチ、ど、うぞ…」

「………」


───────────………


数分前。
暗くなる前に帰ろうと少し急いでいたら、離れた道端にペタリと座り込んだ男性がいた。

私は視力が良い方じゃないから男性がよく見えてなくて。

よく見えるところまで近寄ってみたら、彼は怪我をして血を流していた。
……制服は私と同じ。


どう考えたって喧嘩だろう。


怖かったけど、私はそんな人をほっとけるわけがなくて…


持っていたハンカチにペットボトルの水をかけて彼に差し出した。