すっかり暗くなった空。
少しばかりの生ぬるい風が屋根の上の風見鳥を揺らしました。

ひゅー・・・

カタカタ

風見鳥は寂しげにクルクルと回り小さな音をたてていました。
その音がミリアンの心にキュッと響いてきます。
ミリアンが牧場地に着いた時刻は7時を過ぎていました。
ルル、お腹を空かせて帰りを待っていただろうな・・・
ミリアンはそう思い玄関扉に近付いていきました。