固まった首をゆっくり動かして、見上げていく。 男物の靴。 青のウィンドブレーカーを上下に着て… 顔を見るまでにいきなりその体が折り畳まれた。 ぐっと彼の顔が私の視界いっぱいになる。 ビクッ! 体が驚いてはねる。 「やっと見つかった…はぁ…」 視界いっぱいにある顔は、ほんのり笑っていて、安心しているように見える。 「し、ん…」 口もガチガチで、やっと彼の名前を呼ぶ。