【亮太side】

何これ。え、本当何これ。
超平凡系男子と呼ばれるな俺への当て付けかよ。いろいろヤバいんだけど。

「山本君、これからよろしくね」

そうにこりと笑いかけてくるのは甘利琴乃。へたすりゃ小学生に見えてしまうほど背が小さく、顔も幼くて可愛い。別にロリコンじゃねぇからな!
・・・え、全然ヤバくないって?まぁ、甘利さんは別ヤバくないんだけど、その回りがヤバい。

「はぁはぁ・・・琴乃たんのスマイルいただきましたぁああ!」

と、発狂しながらカメラを激写するのは菓子麗。可愛くて運動も出来る。のに変態で琴乃親衛隊隊長(?)らしい。なんじゃそら、勿体ねぇ。

「うわああああ!マジでぇええ!?麗、カメラを俺にくれ!俺にぃいいい!」

そしてそのカメラを菓子さんから奪い取ろうとする氷崎拓也。こっちもイケメンなのに本当に勿体ないのだ。

「八月一日くん、あの写真現像してもらったら『琴乃たん等身大フィギュア』作りましょう?」
「そうしよう、星奈さん!遂に僕らの夢が・・・」
「「実現する!!」」

そしてぴゃあああああ、と叫びだしたのは才色兼備という四字熟語を具現化したような人間の月見星奈と、八月一日日向だ。
叫んでいるイケメンと美人、そしてぷるぷる震えて半泣きの甘利さん、そして俺、山本亮太。
こんなクラスで大丈夫なのか?という疑問が頭の中でぐるぐると回る。