「何泣いてんの。」 はい...? 上から降ってきた声に咄嗟に反応して顔をあげた。 その綺麗な声にピッタリなその人はとても可愛い顔をしていた。 「これで拭きなよ」 無愛想に差し出したその手には綺麗な青色のハンカチが持たされてあった。 可愛い顔に似つかない不機嫌そうな表情に少し腰が引けた。 見るからに高校生っぽい制服を身にまとった彼は今何を思っているんだろうとビクビクしていた。