「なんか、あたしばっかり助けられてるね」
「そう?俺は助けたつもりは無いんだけど」
だんだん話していくうちに、松永君も慣れてきたのか会話がスムーズになっていく。
一見、ツンケンしてる口調かもしれないけど、あたしにとってはそれが今は心地いい
「ねえ!今困ってる事とか無い?」
「困ってる事?」
「うん。あたしに出来る事なら助けてあげたいなと思って」
う〜ん。と考え込む松永君。
自分が助けてもらった分、あたしも松永君の手助けをしたいと思ったんだけど、迷惑だったかな?
そう、自分の案に不安が見えてきたとき、松永君は「あ」と小さく声をあげた。
「俺さ、今良いバイト先探してるんだけど、どっか無い?」
意外なお願いに、あたしは少しの間を置いてから聞き返した。
「バイト?松永君働きたいの?」
「あ〜、うん。ちょっと家庭の事情ってやつ・・・」
あたしの問いに曇った表情をした松永君を見て、もしかしたら聞いちゃいけない事だったかなと焦った。
「そ、そっか!」
「あのさ、誤解してると思うから言っとくけど別に貧乏で生活費を稼がなきゃとか、そういう難しい問題じゃ無いから」
あからさまに動揺していたあたしを察したのか複雑そうな顔をして松永君は言った。

