甘いキスと蜜の味【本編完結】


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「………………光華?
ちょっ…、おい。みーつかっ!」

京太朗さんの声に

“ハッ”と私は我に返った。

「…どうしたんだ?
俺をほったらかしてボーッとして。」

そう言って

私を後ろから抱き締めたまま

首筋に顔を埋めて

“チュッ”、“チュッ”と

軽いキスを落とした。

「…もぅ……くすぐったい。」

そう言ってクスクス笑いながら

「…数学準備室での事思い出してた。」

と言いながら

首を少し横に向けると

顔をおこした京太朗さんは

「…あのキスを思い出したのか?」

と、意地悪そうな笑みを浮かべた。

………あっ!!

どうやら自分で墓穴を掘ったようで

恥ずかしさで“ポッ”と紅くなった私に

「……可愛いな。光華は。
俺も……時々思い出すぜ。
忘れられるワケがないからな。
“学校で何してたんだ俺!?”って
自分で自分を突っ込みたくなるけど
でも、あの時は坂上や山田の事を
一分一秒でも早く忘れさせて
俺の存在を埋め尽くしたかったんだと
そう思ってる。
やり方は強引過ぎたけどな。」

そう言って私の頬に

軽く唇を当てた京太朗さんは

腕を緩めて私の肩を持つと

向きをくるりと返させた。

京太朗さんと向かい合った私は

ますます恥ずかしくなる顔を

見られたくなくて

背中に腕を回して

京太朗さんの胸に顔を埋めながら

「…あの時、私は失恋したのに
すぐ先輩達の事は吹っ切れて
私はあっと言う間に京太朗さんで
いっぱいになっちゃってた。
…あんなに濃厚なキスされちゃったら
京太朗さんしか考えられなくなるよ。」

と言って私は顔をスリスリした。