手を伸ばした天城先生が掴んだのは
「…….…ハチミツ?」
さっき紅茶にも入れた
私の家にもある
容器に入ったみかんハチミツだった。
「…そう、みかんハチミツだ。」
先生はクスリと口角を上げながら
容器のキャップを開けた。
何をするつもりだろう?
ワケがわからない。
「……どうするつもりですか?」
私は首を傾げたけど
先生は何も言わずに
みかんハチミツを一滴
自分の左手人差し指に落とした。
先生の骨ばった細い指に落とされた
その一滴は何だかキラキラと
目映く見える。
でも、どうするつもり?
頭の中が謎だらけの私に対して
先生は再び
意地悪そうな笑みを浮かべると
「…何をそんなに考え込んでるんだ?
さっき、言っただろ?
今から光華と大人のキスをするって…
甘い秘密のキスだって…。
だから、それをするんだよ。
光華のあと7ヶ月間が
俺で埋め尽くされるように。
これは、その秘密の薬代わりだよ。」
そう言うと先生は
その人差し指のハチミツを
私の下唇に軽く塗りつけた。
「……なっ!!」
先生、何をするの!?
ワケがますますわからない私をよそに
先生は指に残ったハチミツを
ペロッと舐めた後
私の顎を軽く掴むように上を向かせると
「…愛してる…光華。
俺ともう一度
禁断の扉を開けるからな。」
そう言って、顔を近づけた先生は
私の唇を食べるかのように
強く噛み付くようなキスをした。
