甘いキスと蜜の味【本編完結】


「…どうしたんだ?
正直に話して?…光華。」

天城先生の優しい声がした。

私の名前を呼ぶ優しい声。

入学式の時に呼んでくれた時に

良く似ている。

最近は聞けなくなったけど

私はこの声がずっと忘れられなかった。

私は顔をゆっくり顔を上げると

2人きりの部屋だけど

それでも恥ずかしくて

「…先生。私は……。
ディープキスは初めてなんです。
舌が入って、ビックリしちゃった。」

と、小声でそっと言った。


「……光華?」

先生は一瞬

えっ!?と言ったような顔をしたが

やがて口角をあげて

「…コドモには刺激が強すぎたか…。
ごめんな。」

と、私の頭を撫でた。

えっ!?コドモ?

「あっ!先生ひどい!
今私をコドモ扱いしたでしょ?」

言われなくても、確かに私は

先生より格段にコドモだけど…。

唇を尖らせた私を見て

「…悪い。コドモ扱いしてないよ。
可愛いと思っただけ。」

と、先生の表情が再び変わった。

頭を撫でていたその手が

私の頬に移動した。

頬に触れる先生の体温を再び感じ

“ドキッ”と

再び紅くなる頬と高鳴る心臓。

さらに先生の親指が私の唇を

そっとなぞった事で

私はさらに心臓が高鳴った。

「……先生?」

緊張が走り、上ずった声を出す私に

先生は意地悪そうな笑みを浮かべると

「…光華。俺と大人のキスをしよう。
もう、俺以外の
誰も見えなくなるぐらいに。
俺のキスが忘れられなくなるぐらいに。
俺から離れられなくなるぐらいの…
甘い大人のキスを…。」

そう言って

先生はシンクに手を伸ばした。