「……えっ!?
そんな事でいいんですか?」
何だか私も拍子抜けしそうな
学長さんの返答を
私に聞かせてくれた天城先生は
「…おかげで気が軽くなった。
だから、E大付属へ行く事を承知した。
ただ、今日ここで
花村に想いを伝えてしまった事や
この話をするとは思わなかった。
…俺の中では想定外だ。」
そう言って
クスクスと笑っていたけど
すぐに表情を戻すと
「…花村。さっきも言った通り
お前の卒業までいたかったけど
俺は来年4月からE大付属高へ行く。
…俺はお前の事を愛してる。
だけど…今はまだA学院の教師だし
お前のクラスの担任だから
一線を引くために俺は…。
…こうして2人で会う事は出来ない。」
「….…先生。」
私の瞳から涙が知らず知らずのうちに
ポロポロと流れる。
…愛しているけど、会えない。
何だろう….。
さっき、坂上先輩と絵里先輩の浮気を
知った時よりも
ココロに何かが突き刺さったような
言葉にならない痛みが広がる。
…私達は先生と生徒。
禁断の扉を開けた私達。
バレたら、解雇と退学が待っている。
でも、私はどうしたらいいの?
先生がA学院を去ったら…。
涙を流して黙ったままの私に
「…泣くな。まだ、続きがある。
会えないと言っても
あと7ヶ月だけ我慢してくれ。
引っ越し先とマンションが決まったら
必ず合鍵を渡す。
…卒業までは何かと制限されるが
俺のマンションなら2人きりになれる。
隣県だけど、電車で1時間半だ。
…会える時、会いたい時
いつでも会いに来たらいい。」
そう言って
先生は私の涙を拭ってくれた。
