甘いキスと蜜の味【本編完結】

…えっ…!?

私、抱き締められてる!?

天城先生のワイシャツから

いつも香るシトラスの香水と

スモーカーの先生らしく

煙草のニオイも微かに感じた。

でも、なぜこうして

抱き締められているのかわからない。

「…あっ、あの…先生?
ちょっと…離して…。」

良くわからない状況と

ここは学校の中…。

離れなくちゃまずいから

身を捩って何とか離れようとしても

「…シッ!誰も入って来ないから
花村。少し黙れ!」

と、静かで低い声に一喝された。

ピクッとカラダが震えた私に

「……お前を愛してるんだ。」

と、耳元で天城先生が囁いた。

突然の言葉に

「…えっ!!あ…愛?」

と、混乱する私の頭を

片方の手で撫でながら

もう片方の腕は私を抱き締めたまま

先生は言葉を続けた。

「…もう一度言う。
花村光華…お前を愛してる。

…もうすぐ25歳になる一教師が
17歳の教え子に何を言ってるんだと
自分でもわかってる。
…諦めようと何度思っていても
抑え切れないこの気持ちに
いつもいつも俺は葛藤していたよ。」

「……せ…んせい?」

目を見開きながら戸惑う私に

先生が私を抱き締める腕のチカラが

一層強くなった。

冷房が効いている部屋だけど

私のカラダも先生のカラダも

少し汗ばんでくる。

でも、先生はお構いなく

「…俺は、ずっと…お前を見ていた。
担任としてじゃない。
数字担当教諭としてじゃない。
…俺は…一人の男性として
お前を女の子ではなく
一人の女性としてずっと見ていた。」

と、私に愛を囁いた。

その言葉に

私の頭の中は真っ白になった。