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「…おい、花村。
そろそろ帰った方がいい。
宿題とクッキー、サンキューな。
カップは俺がやっとくから
じゃあ、気をつけて帰れよ。
それと…坂上の事で落ち込むなよ。
また悩んだら、相談に来い。」
天城先生はそう言って
私の頭をポンポンとすると
2つのカップを持って
奥にあるシンクの方へと行った。
私は立ち上がって鞄を
肩からかけようとした。
でも……何だが気になった。
鞄を置き、奥のシンクへと行った。
「…あの…天城先生。
私…帰る前にどうしても
聞きたい事があるんです。」
すると、手を拭いていた先生は
「…何が気になるんだ?」
と、シンクに右手をつくと
首を傾げながら私の方を見た。
ドキッと緊張が走ったけど
「…あっ、あの…。
先生はどうして…。
今日私が坂上先輩に会いに行くつもり
だった事を知ってたんですか?
…どうして、クッキーを
持ってきていた事や
渡そうとしていた事を
知ってたんですか?
…どうして、私が坂上先輩と
ギクシャクしていた事を
知ってたんですか?」
この事を相談していたのは
クラスメイトで友人のりっちゃんと
絵里先輩だけで
後は誰にも話してはないのに。
なのに、天城先生がなぜ知ってるの?
そんな私の疑問に
「…花村には…。
…少々ショックかもしれないが
それを承知の上でなら
教えてやるよ。」
そう言って、先生は口を開いた。
