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「…う…そ、ですよね?」
天城先生のテーブルの
すぐそばに座り
ハチミツ入りの紅茶を頂いた私は
天城先生が言っていた
『いい物』を見せられ
目を見開き、言葉を失いかけていた。
「…嘘だと言ってやりたいが
残念ながら嘘じゃない。
ちなみにこれは
昨日パトロールをしていた時に
あいつらを見つけて撮ったものだ。
坂上は今頃こいつといるはずだ。
現にこいつも今日は欠席している。」
と、先生は冷静な顔をしながら
そばにあった煙草をくわえると
ライターで火をつけた。
私は固まってしまった。
先生から渡されて
見ていたのは2枚の写真。
2枚ともに写っていたのは
同じ学校の1年先輩で
昨年の冬に告白されて以来
付き合っている私の彼氏で
3年生の坂上大(さかがみ・だい)と
坂上先輩と同じクラスで
私と同じ中学校の先輩で
お世話になっていた
山田絵理(やまだ・えり)さんだった。
1枚目の写真の2人は
公園のベンチらしき場所で
……キスをしていた。
そして、2枚目の写真の2人は
仲良く手を繋ぎながら
…ラブホテルに入る所だった。
どちらも遠くから
撮影されたものだけど
坂上先輩と絵理先輩だと
ハッキリわかる写真だった。
「…嘘。だって…絵理先輩は…。」
…あり得ない。
だって、坂上先輩を紹介したのは
絵理先輩だったから…。
