逆走チルドレン

それからというもの、私はいろいろと作戦を立て実行していった。失敗しそうになったら大胆に押し切る!そんな具合に。
「佐々木さん、何読んでるの?」
「あ、井村くん。えと、赤川次郎のミステリーなんだけど……」
二人で話せることもできるようになってきた。うふふ。いい調子だ。


あるとき、佐々木さんが重そうな資料を持って歩いていた。大賀に手伝ってこいと言おうと、隣を見ると大賀がいない。
「あ……」
佐々木さんの所に向かって歩き出していた。
前は私に急かされてから行っていたのに、自分から行くようになっている。それだけ、成長しているのかな?なんとも言えない複雑な思いが溢れる。
「ありがとう、井村くん」
佐々木さんの頬は少し紅い。うん、なるほど。
いいんじゃないですかね。