「え、さっきごめんって…」
「あれは、違うの…。つい勢いっていうか、恥ずかしさで思ってもないこと言っちゃって…」
ギュッ
大村が私を強く抱きしめてきた。
「それならそうと早く言えよ。無駄に落ち込んだじゃねーか。バーカ。」
「ごめん。でも、大村も弁解の時間くれなかったじゃん!」
「ははは。そうだな、ごめん。」
笑い事じゃないんですが…。
「それに傷つけて嫌われたかと思って焦ったんだから!」
「そんな簡単に嫌いになるわけねーじゃん。」
そう言うと大村は私から離れて、紙袋を差し出す。
「何これ?」
「いいから、受け取れよ。」
言われるがままに紙袋を受け取って中を見ると…
「これ。あの時の!」
私が見ていた雪の結晶のブレスレットだった。


