「君は…銀龍の朧じゃないか!?」
「いかにも。覚えていて下さり光栄です、千早様」
「ほう、銀龍か。珍客だな」
シトリ様が朧様を見て口角を上げた。
朧様の隣には私がいるんだけど……完璧にスルー。
やっぱり見えてないんだね。
「何か用かい?」
そう千早様が問えば、朧様は畏まってお辞儀をした。
「はい、千早様。詳しく申し上げたいところですが、あまり刻がありませんので…無礼をお許し下さい」
言うが早いか、朧様は千早様の目に手をかざした。
「何を!?」
朧様の手から銀色の光が溢れ、千早様の目に集まる。
驚きつつも千早様は大人しくその光を受け入れた。
「……どうです?見えますか?貴方様の大切な方が…」
光が消え、朧様が手を退ける。
千早様の両目が、私を見据えた。



