「この中!」
えりちゃんがガラッと押し入れを開けた。
悠斗さん以上に豪快だ。
すかさず押し入れの中に入るえりちゃん。
まだ背が小さいから上の段には上がれないらしく、下の収納スペースに丸くなる。
るりちゃんもえりちゃんに続いて隣に座る。
この分ならまりちゃんも入れそうだけど、明らかに私のスペースがない。
うーん……私は上に飛び乗るか…。
上のスペースには布団がつまれてるけど、二枚くらいだから私が隠れるスペースは十分。
上がろうと足をかけたら、下から私をジーッと見つめる視線に気づいた。
まりちゃんだ。
なんだろう…?
……上に、あがってみたいのかな…?
絶対そうだよね!?
「いいな~いいな~」っていう目でガン見されてるもん!
よし、誘ってあげよう。
私は目線を合わせてこう言った。
「一緒に上に隠れよっか」
そしたら、まりちゃんは笑顔で「うん!」と頷いてくれた。
早速、まりちゃんを抱き上げる。



