「こっち」
二階に到着すると、悠斗さんは前方にある部屋の扉を開けた。
「お~い、連れてきたよ~」
一緒に中へ入ると、そこはテレビやソファーがある洋風のリビングだった。
ソファーには眠そうな男性と雑誌を眺めている女性が座ってる。
フローリングのカーペットの上には、興味津々といった眼差しでこっちを見つめる小学生くらいの子供が一、二、三、四、五…。
五人!?
「おねえちゃんがおきゃくさん?」
小学一年生くらいの女の子が話し掛けてきた。
お目々がくりくりで可愛い…!
「いっしょにあそぼう!」
「ゲームしようぜ!ゲーム!」
「えー、かくれんぼした~い!」
五人がいっせいに喋り出したから堪らない。
どう対応しようか焦って考えていると、慣れたふうに悠斗さんがパンパンと手を打った。
「静かにー!!るり、まり、えり、並んで!翔太と風太も正座!」



