ぐううぅ~…。
とてつもなく場にそぐわない音が私のお腹から聞こえた。
「……………」
「……………」
二人して沈黙。
私は恥ずかしくて伊吹様から視線を反らした。
な、なんで今このタイミングで鳴るの!?
最悪だよ…!!
「くく…ふふふっ」
「わ、笑わないで下さい!」
「ふ、ははっ、あははは!」
なんで?なんでこんなに大爆笑されなきゃならないの!?
そんなに可笑しかったかな…?
いや…それよりも……伊吹様が声を上げて大爆笑してる。
この光景、かなりレアなんじゃ…。
「はぁ…飯は、まだなのか?」
「は、はい…」
「食べてこい。さよ子が用意しているだろう」
「え…?あの、でも…」
話は終わってないんだけど…!
「行くぞ。食事場はこの下だ」
伊吹様は私の上から退くと、廊下に出た。
「あ、あの!まだ話の途中…」
「早くしろ」
どうやら私の意見は聞き入れて貰えないらしい。
後で絶対に聞き出してやる!と意気込みながら、うるさいお腹を満たすため、私は伊吹様の後についていった。



