死んだんじゃなかった?
生まれ変わった?
人間に?
「なら、どうしてシトリ様が殺したことになってるんですか?」
「あいつとの……約束だ」
「約束?」
「夕星は私に相談してきたのだ。好きな女ができたから人間になりたいと」
シトリ様は扇子を取り出すと、それを手で弄りながら話を続けた。
「女の名は香織。塒山の神社で出会った若い娘だった」
え…?
う、そ……ちょっと待って…!
それって、おばあちゃん!?
「か、香織おばあちゃん!?」
「は?なんだ?貴様の知り合いか?」
「祖母です。多分」
「ほう、なら貴様の祖父は夕星か」
ま…マジですか。
だから名前が同じだったのか…。
そうだよ!おじいちゃんの若い頃の写真、千早様に雰囲気が似てた!
まさか、こんな繋がりがあったからだったなんて…!



