「戻ったのか…」
謙一郎さんまでやって来た。
寝癖なのか、相変わらず髪の毛の跳ねっぷりがひどい。
「はい…ただいまです」
「飯、食えば?」
「そうだよ!お腹減ってるでしょ?みんなもう食べちゃったから沙織ちゃんも食べなよ」
「もう朝ご飯食べたの?」
まだ七時にもなってないと思うんだけど…。
いつもなら、これからだよね。
「夜中の破壊音のせいで起こされたから。あれから寝付けなくてみんな早起きだった」
謙一郎さんが欠伸をしながら言った。
かなり眠そう。
「じゃあ、ご飯を温めてこようかしらね」
「あ、おばあちゃん」
台所に向かうおばあちゃんを私は追いかけた。
「自分でやるよ」
「いいわよー。それより、着替えてらっしゃいな。寝間着でしょ?」



