「やっ、冷たい!」
「夏だし、すぐ慣れるよ」
千早様の腰まである水面に、私の下半身も浸かる。
そのまま緩やかな川の流れに逆らって滝の傍まで進んだ。
月明かりにキラキラと光る滝の筋。
例えるなら銀色に輝く龍のよう。
そういえば、目には見えないけど銀龍がいるって言ってたよね。
「夜の滝も…綺麗ですね」
「そうだね。けれど…」
千早様が私の身体を高く掲げた。
「沙織の方が、美しい」
下から、眩しいものを見上げるように囁かれる。
不意打ちも合わさって胸がキュンとなった。
「ち、千早様も…」
綺麗と言おうとしたら、激しい音を鳴らす滝に身体を打ち付けられた。
「ひゃうっ!?」
一瞬にして髪から胸までずぶ濡れになる。



