「千早様…」
私をキャッチしてくれたのは、もちろん千早様だった。
金色の温かい手が私を優しく包み込む。
千早様のおかげで、私は叩き潰されずに済んだ。
ホッとしたら身体が震え出した。
さっきまでの急過ぎる展開に身体の感覚がついていかなかったせいか、今更恐怖と安堵の震えが押し寄せてくる。
そんな私を見下ろして、千早様は低く呟いた。
「鏡花…………死ね」
次の瞬間、ドーンッという音がしたかと思うと、私の目の前で鏡花様が稲妻に包まれ、燃え上がった。
「ぎゃああああああっ!!!!!!!」
凄まじい光と悲鳴と悪臭だった。
落雷は夜空を昼間のように明るく照らし、悲鳴は嵐の恐ろしさを思い出させた。
龍神様が焼ける焦げ臭さが辺りに漂い、私が思わず鼻を押さえた時――。
「ああ……あっ……ち、は…………ゃさま……これ、が……あなた…の――」
鏡花様の身体がグラリと崩れ、落下した。



