今、千早様の傍に行っても、私は何もできない。
千早様が彼女達と話し合いをするなら、原因である私が隣にいない方が話が進むはず。
なら、私は大人しく中で待っていよう。
自分なりに考え、納得して布団の中に入り込んだ。
もう、トイレなんてどうでもいい。
今はただ、千早様と鏡花様達が何事もなく話し合いでもって解決してくれればいいと願うばかりだ。
「千早様なら、きっと上手く話してくれる…」
ひどいことにはならない。
そう信じていたのに――。
ビシャーン!!!!!
再び怒りのような落雷が聞こえた。
と、次の瞬間。
バキバキッ!!
障子が薙ぎ倒される破壊音が響いた。
「きゃああ!?」
衝撃で屋形が大きく揺れる。
一体、外で何が…!?
私は気になって廊下に飛び出した。



