まさかの思いをぶつけられ、私は石で殴られたような衝撃を覚えた。
あの時、助けを求めた時も…そう思われていたの…?
「鏡花、随分とたくさんのお友達を引き連れてきたみたいだけど、何の用かな?」
千早様の言葉にハッとした。
我に返って鏡花様の周りを見てみると、金髪女性の龍神様が大勢いた。
「黄龍の雌ばかりだね。みんなして不満でも言いに来たのかな」
悠然とベランダに出る千早様。
「沙織、部屋の中にいて。絶対に出て来たらダメだよ。いいね」
「ち、千早様っ!?」
私もベランダに出ようとしたらスッと障子を閉められた。
別にカギなんてかかってないから開けようと思えば開けられる。
けど、静かに閉められた障子は、カギをかけられるよりも私の足を踏み止まらせる効果があった。



