「是非見たいわね。沙織ちゃんだってそう思うでしょ?」
口ごもる私におばあちゃんがニコニコ顔を向けた。
まあ、おばあちゃんが見たいなら構わないけど…。
私は同意の意味を込めて頷いた。
「なら決まりだね。実を言うと、見てほしかったんだよ。ここには龍がうじゃうじゃいるから、見慣れてもらわないとね」
言った瞬間、千早様の身体が金色に輝き出した。
おばあちゃんを治した時と似ている光が千早様の身体を覆う。
そして――。
輝きの中で、人の形が徐々に巨大になり…。
数秒後、金色の鱗をまとった長大な龍が姿を現した。
「お…っきい…」
頭から尾の先まで、横にしたビル十階以上はありそうな長さ。
頭部だけの大きさや太さはワゴン車くらい。