その一言が聞けて、私は心の底から安堵した。
おじいちゃんに許可はもらったし、お母さんにも説明できたし、とりあえず今日の私は頑張った。うん。
「でもなんで沙織まで……納得いかないわ」
お母さんは呟くと、私に向かってこう言った。
「沙織、明日にでも家にその龍神様を連れてきなさい」
「え?千早様を!?なんで?それに連れてきても見えないかもしれないよ?」
「いいから。連れてきて」
「あ…はい…」
何だろう…?
お母さんの目が本気モードだ。
何に本気になったのかはよくわからないけど。
というか、千早様を連れてきてどうするつもり?
話したいとか?
まあ、会話なら私が間に入ればなんとかなるか。
その後、病院を出てから私は千早様に報告するべく、また一人で降龍神社へと出かけた。



