「信じられないわ。いきなり話がファンタジーじゃない!」
「お母さ~ん!信じてよ!」
口だけじゃ疑り深いお母さんをなかなか説得できない。
こうなったら…。
「お母さん、見て!」
私は袖をまくって左腕を見せた。
「なっ…なにこれ!?」
白い楕円文様が重なり合って肌の上に広がっている状態。
「これが龍化だよ。このままだと私も…龍になっちゃうんだよ」
「沙織も!?どういうこと!?」
「なんで私が龍化したのかはわからないけど、今はそんなことより、お母さんに私の言葉を信じてもらいたい。まだ…信じられない…?」
お母さんは私の左腕を凝視して、深い溜息をついた。
「…………わかったわ。沙織を信じる」



