「わ、わかった。わかったよ、おじいちゃん。龍神様に治して下さいって頼んでおくねっ」
目を閉じて嬉しそうに頷くおじいちゃん。
やった!おばあちゃんが治る!治るんだっ!
「沙織、お父さん!勝手に話を進めないで、わかるように説明してちょうだい」
「えっと…だから、おばあちゃんのことを龍神様が治してくれるの。でも、治ったらおばあちゃんは龍になっちゃうから…」
「は?龍になる?」
お母さんの目が点。
ああ~もう!
上手く説明できなくて、もどかしい!
私はこの後、時間をかけてゆっくりとお母さんに説明した。
龍神様のこと。
龍化のこと。
龍の世界についてはよく知らないから答えられなかったけど、今私が知っていることは洗いざらい話しておいた。
もちろん傍にいたおじいちゃんもお母さんと一緒に話を聞いてくれた。



