千早様の声が鋭くなった。 ああ…また千早様の周りにブラックオーラが…。 「あいつの発言は気にすることないよ。伊吹は天の邪鬼だからね。好きな子を素直に可愛いと褒められない悲しいやつなんだよ」 そうなのかな…? 鈍感とか黙れとかイジメてやるとか、散々なこと言われたきがするんだけど…。 「沙織、いいかい」 「え!?」 何だろう。聞いてなかった…。 「自分のことも、もっと考えるように。忘れないでね」 「あ、はい」 「じゃあ、今日はもう送るよ」 そう言って地を蹴る千早様。